WAKOコーヒー

降り続く五月雨が都市の喧騒を和らげ、時間の流れをひとつ緩やかにする午後。

その静けさは、人の思考を内奥へと導き、日常の外側にある創造や洞察へと足を踏み入れさせる。

そうした内省と探求の時間のために、二つのコーヒーを掛け合わせて生まれたのが、「五月雨ブレンド」です。

使用する豆は、エルサルバドル高地産のパカマラ種と、インドネシア・スマトラ島産のマンデリン。

前者は、アラビカ種の中でもひときわ大粒で、熟した果実を思わせる柔らかな甘みを備え、
後者は、深煎りによって引き出された重厚なボディと、湿った大地を想起させるようなアーシーな風味を持ちます。
これら異なるキャラクターが重なり合うことで、雲間に差し込む光のような明るさと、深く落ち着いたコクが共存する、陰翳に富んだ味わいが生まれました。


ひと口ごとに、心のざわめきが静まり、思考の輪郭が次第にくっきりと立ち上がってくる。

それは、雨が運んでくる小さなひらめきのようでもあり、静けさの奥で満ちていく、まだ言葉にならない何かを感じさせてくれる一杯です。

知的刺激と感覚的余韻が同居するこのブレンドを、創作、思索、読書といった“内に向かう時間”のお供として、ぜひそっと傍らに置いてください。